
松本市の駅前に『coffeアベ(ABE)』という老舗の喫茶店があります。駅前の大通りには昨今、タリーズコーヒーがオープンしていて、近辺にあるドトールコーヒーと同じく、FC系のカフェが目立つようになりました。そんな中、昔からある喫茶店というのは、その地域をずっと見て来た人達の支えだったり、町の発展と共に歩んで来た感があったりして、すごく貴重な存在。
やはり、「昔からある場所」というのは良いものです。『Hello,Again/My liitle lover』でもありありと語られています。それは昔からある場所。夜の間でさえ季節は変わっていくのです。

店内は大正ロマンの香りただよう気品あふれる雰囲気
店内はレンガ調の壁と、ひとつひとつテイストを同じく揃えられた気品あふれる家具が並んでいます。入口から想像するより店内は広く、午前中に入ると奥の方までぎっしり人が入っていました。

店に置かれた小物も貴重そう…

キャンドルが入る灯籠のようなもの
そんな内装の雰囲気に、やや圧倒されながらも店が放つ落ち着いた空気感にだんだん体が慣れてきます。カフェはオシャレな自分に酔う場所、喫茶店は自分の気持ちを落ち着ける場所。勝手ながらそんな固定概念さえ頭をよぎりました。同じく松本の老舗喫茶店であるおきな堂でも思ったことですが、店内に入るとちょっと別世界なんですよね。

小分けされたサイドオーダー
メニューもちょっと変わっていて、ポテトサラダ50円。ロースハム100円と、学校の食堂のように一品一品細かくオーダーすることができます。これもある意味、昔ながらのスタイルなのでしょうか。こっちとしてはありがたいのですが、オーダーをとる店側はちょっと大変そうですね。
![]() ハムエッグ |
![]() ポテトサラダ |
![]() ゆでたまご |
![]() トースト |
さて、そんな喫茶店ABEですが、ちょっと面白いキャッチコピーを見つけてしまいました。

哲学!!!!!!
悪魔のように黒く、
天使のように優しく
恋のように甘い
珈琲のひととき…
フランスの政治家であるタレーラン=ペリゴールという人が「よいコーヒーとは、悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように純粋で、愛のように甘い」と、名言を残しているみたいです。ここABEの店主はそれを文字ってオリジナルのフレーズを生み出したのでしょうか。
悪魔と天使が同居して、さらに恋を思わせるほど甘いという珈琲……。ちょっと凡人には到達しづらい食感哲学でなんとも言えません。そもそも珈琲って甘かったっけ?!……いや待てよ、恋も甘いだけではないよな……。だいたいさ、悪魔とか天使とかファンタジー過ぎてイメージが掴めないのだよ。そんな風に頭を抱える人もきっといるでしょう。

さぁ、悪魔と天使と恋のうずまく喫茶店に行ってみましょう
そういえば、珈琲の写真を撮り忘れたような……。ま、でもあの、、、悪魔のように黒い珈琲を写真に撮ると怖いかもしれないですからね。気になる人は店に直接行って確かめてみましょう。