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長野ウラドオリ

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小学校の校舎の中に美術館?! 泰阜村『学校美術館』はドキドキしながら入ろう!

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泰阜村にある泰阜小学校は、中学校も隣接されていて、2011年度以降は村で唯一の小学校となりました。校舎も新設されていて、すごくキレイな学校なのですが、校舎内には一般の人も自由に鑑賞できる『学校美術館』なる施設が備わっています。

一時的なイベントや、廃校利用などで学校を美術館化させる動きは全国でもたくさんあります。でも、学校の中に美術館が組み込まれているケースは、あまり例がないのではないでしょうか。

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本当にリアルな小学校です

正面玄関のすぐ横に職員室があって、そこで一声かけてから入館します。とは言え、他に美術館に訪れていそうな人も見当たらず、さらには普通の授業が行なわれているわけで、どうしても二の足を踏んでしまいました。「ホントに入って良いのかな……?」という。

ただでさえ、選挙の時くらいしか小学校に入ることなんてないので、ちょっと不可思議な体験です。もちろん、美術館に入りたい旨を伝えると、すんなり案内してくれましたけど……。ちなみに料金は無料です。

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これが学校美術館

美術館と言っても、そんなに広くはなくて一般的な学校の多目的室くらいのサイズ。収蔵作品は約400点とのことで、彫刻や絵画等を楽しむことができます。池上秀畝氏の書画や、倉澤興世氏の彫刻などがならんでいました。

この学校美術館は、なかなか歴史が深く昭和5年から続いているのだそう。戦前のことなので、はっきりとしない部分があるみたいですが、どうやら長野県で最初の美術館ではないかとも言われています。美術館の歴史についてはコチラ(泰阜村-学校美術館) にまとめられているのですが、ざっくり言うと。
  • 昭和4年、村が貧しかった時代に職員給与の1部を村に寄付する案が議決された。
  • 当時の吉川校長が、村民の心が豊になる使い方をしようという方針を提案。
  • そこで美術館設立が動き出した。
  • 泰阜村出身の芸術家『倉澤興世氏』の協力もあって寄付金や美術品が集まる。
という流れだったようです。その後、戦争を経て美術館が再建されるなど、深く長い歴史があるわけですが、貧困な時代に美術館を作る決断を下したことはさすが教育県ですね。衣食住に直結しないものを作る決断は、大変な熱意と周囲への説得無しでは実現できなかったことでしょう。

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倉澤興世氏の像

学校の中に美術館があるという、ちょっとした不思議。でも、よくよく考えると公共機関を一箇所にまとめるというのは、地方の村では割と一般的な考え方なのかもしれません。もし興味あれば、ぜひ訪れてみてください。

泰阜村立泰阜小学校