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長野ウラドオリ

信州のへんてこ情報ウェブ

メニューに「鳥のエサ」がある不思議な定食屋「AMET(あめっと)」に行って来た

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東京の六本木で、長野県佐久市の「ごろべぇ米」を使っているお店を発見しました。
がっ、、、、そんなことより店のインパクトが強烈でした。

目の前にはミッドタウンがそびえ、裏には国立新美術館が建っている場所。オシャレなイタリアンや、高級そうなショップが立ち並ぶ、そんな立地にまるで似つかわしくない不思議なお店です。

店の前には、ほとんど手書きで書かれた看板が立っていて、そこにはメニューと一緒に「佐久市のごろべえ米」についても表記されていました。

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「お米は長野県佐久市のごろべえ米です」とあります

佐久市の公式サイトによると、「ごろべえ米」はこう書かれています。
旧浅科村の五郎兵衛用水を利用して耕作している五郎兵衛新田と呼ばれる地域を中心とした、重粘土地帯で栽培された米。ご飯にしたとき粘りが強く甘みがあり、全国でも食味の良さは高い評価を得ています。
長寿の街、佐久市で生まれた美味しいお米。味は全国レベルで保証されているようです。


ただ、それにしても・・・・。

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いろいろ気になりまくります

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「おしゃれな料理はありません」

お店はビルの地下にあるのですが、1階のスペースに置かれた看板を見るだけで普通じゃない感じがぷんぷんします。

とりあえず、決しておしゃれではなく、ひっそりと営業している昭和風のお店なんだということがわかりました。あと、手づくり感にあふれているので、妖しくもありつつ暖かみがありそうな気がします。

というわけで、店に向かうため階段へ。

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地下へ

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さらに奥に店がありました

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店の入口も看板であふれています

いろいろと注意事項のような、店の信念のような言葉が木の板に書かれていました。
たくさんあるなかで、特に目がとまったのは「のぞき禁止。良心的な店なので」という忠告。

店に入るなら入る。入らないなら立ち去る。そういうことを意味しているのでしょう。二の足を踏んで、入店を躊躇しちゃう人もいるかもしれませんが、自分の意思をハッキリするように。

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店内

ここへ来て、店の名前が『AMET(あめっと)』だということに気がつきました。
あまりにインパクトが強過ぎて、屋号に目がいかなかった。

中には既にお客さんが1組いて、店主さんは厨房で料理を作っておられました。そんな店主さんは、60歳くらいの小柄なオジさん。僕が「2名ですけどいいですか?」と言うと、こっちを向いて大きな声で「ハイ!」と言ってくれました。

この時の「ハイ!」のボリュームが、予想より2段階くらい上だったのでちょっと背筋が伸びる僕。ただ、それと同時に、このお店への妙な期待感がふくらんできます。


店内も、注意書きだらけ。

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「ランチを急いでいる人は18分前迄に予約してください」

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「当店は回転しなくてもよい店です」

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「今日も貸し切り(?)」

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「ギターはご自由にお使いください」

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天井に店の歴史が刻まれていました

このように、至る所に何かしら書かれているAMETの店内。ただ、同じ内容のものが複数書かれているので、カブっているものを見つけるとちょっと残念な気持ちになります。

しばらくすると店主がひょこっと顔を出してくれ、注文を聞いてくれました。
特にメモする様子もなく、例によって「ハイ!」と言って厨房に戻っていかれます。少し「ハイ!」のボリュームに慣れてきました。

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iPhoneを触って料理が来るのを待ちます

Facebookのタイムラインを見ると『あなたは解けるかな? とある謎解き問題がTwitterで話題に』というタイトルの記事が流れてきたので、その“謎解き問題”をしながら、料理を待ちました。

ただ、クリックしてみると10秒くらいで解けてしまうほど簡単でベタな問題。ちょっとタイトルに釣られた感があり、悲しくなりました。


そして、しばらくすると今度は「ハイハイ!」という声が響きます。店主さんが、先に入っていた3人1組のグループに料理を運んできたのでした。

運び終わったあと、僕のいるテーブルに来て「えぇっと、イカと鳥丼だったよね?」と言い、返答を待つことなく「よし!」と気合いを入れて厨房に戻っていかれました。
どうやらこれから、僕らの料理を作るようです。

ただ、僕はその他に「鳥のエサ(300円)」という謎の料理も注文していたので、それを店主さんが忘れていないか心配でした。

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鳥のエサってなんだろう……

さらに10分。
いよいよ、料理がやってきました。

途中、後ろにいた3人1組のお客さんが「O型の人は自分を信じて突っ走るけど、気付いたら誰も付いてきていないことを知るんだ」と、血液型理論を熱く語っていたのが気になりました。僕、O型なので……。(しかも、思い当たる節もある)

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鳥丼定食(800円)

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イカの生姜焼き定食(800円)

ちなみにここの定食は、ほぼ800円均一。六本木にしては安価なんじゃないでしょうか。

「イカの生姜焼き」というあまり耳馴染みのない料理がやってきてテンションが上がります。でも後で、「イカの生姜焼き」でネット検索するとクックパッドを中心にたくさん結果が表示されたので、スタンダードな料理だということを知りました。(自分の料理知識の浅さを恨む)

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結構しっかりと生姜がきいています

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美味い、美味い

もしかしたら、濃すぎるという人がいるかもしれませんが、生姜たっぷりの出汁で煮込まれたイカは旨味であふれていました。小鉢にはキムチと豆腐がつき、サラダもついて800円。お米は、佐久のごろべぇ米で美味しいし、店の不思議さとは反して、ただただ美味しい定食でした。

逆に期待を裏切られた。

その後、20代の女性が一人で入店してきました。店内には「暇な店です」と書いてあるわりに、この時点でお客さんは3組です。味も美味しいし、店主さんが自虐するほどではないかも。


で、あの「鳥のエサ」。

(よかった、店主さんは忘れていなかった)

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これが、鳥のエサ(300円)

鳥のエサっていうから、アワとかキビ、ヒエを想像していたけど、全然違いました。

鶏肉に、セロリを刻んだやつと鰹節を合えて醤油で味付けされているモノだったのです。意外にも「鳥のエサ」は、ただただ美味い和え物でした。しかも、「鳥のエサ」って名前がつきながら鶏肉がメインを張っているのがなんともシュールです。

なぜこんなネーミングにしたのか聞きたかったのですが、こういうのを聞くのはタブーな気がして想像におさめることにしました。(この料理がどうして「鳥のエサ」なのか、何の想像もつきませんが)

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鳥のエサがあれば、ビール何杯でもいけそうだ

六本木なのに、全く六本木らしくない不思議な店。なのに、料理が美味しいなんて、粋な店主です、まったく。

ちょっと躊躇したけど、行って良かった。佐久のお米に恋しくなった長野県民は、一回行っておくと良いと思います。きっと米以上に別な収穫があると思うから。

AMET (アメット) - 乃木坂/親子丼 [食べログ]