長野ウラドオリ

信州のへんてこ情報ウェブ

曇っても上高地という格言を残したい…雨の日に電車とバス乗り継いで上高地に行ってきた

<スポンサードリンク>
ss_IMG_1138

上高地です。目の前には河童橋、その奥には穂高連峰が見えてます。
それにしても、曇りに曇ってます。曇天ってまさにこのことだろうという空模様です。

この写真を撮っているときはまだマシだったんですが、このあとどんどん雨が降ってきます。予報では曇りだったので大丈夫かなと思っていましたが、完全に雨にやられました。でも、それなりに雨の上高地も良かったです。「腐っても鯛」という言葉があるなら、「曇っても上高地」という格言があっても良さそうです。


松本駅から「アルピコ交通上高地線」に乗る

ss_IMG_1086
松本駅の7番線から発車する上高地線

長野県民ならおなじみのアルピコグループ。県外の方からすると馴染みがないと思いますが、長野県内のいたるところで見かける大手企業のひとつ。交通、レジャー、ホテル、流通など様々な事業を展開していて、中でも交通産業はアルピコの主幹事業なのです。

というわけで、アルピコ交通上高地線(駅舎はJR松本駅と同じです)に乗って、終点の新島々という駅まで向かいます。平日なら結構な数の大学生が乗ってきますが、北新松本大学前駅で大多数が降りるので、そこから先の車内は割と空いてくるはず。

ss_IMG_1088
新島々駅に着くとすぐバスターミナルです

ss_IMG_1090
バスのチケットを買って上高地に向かいます

バスターミナルから、上高地行きのバスに乗りこみます。バスは往復で3400円。何も調べずに行ったので「こんなに高いの?」と驚いてしまいました。松本から新島々までの往復の電車賃が1400円なので、松本から上高地に行って帰ってくるだけで5000円近くもかかるということ。なかなかの値段です。

もし、新宿から向かうなら直接上高地に行くバスを使った方が良いかもしれません。


バスの運転手さんがめっちゃ喋る

ss_IMG_1094
バスは途中、分岐トンネルを通ります

新島々のバスターミナルから、上高地まではだいたい1時間10分ほど。途中、入山トンネルという珍しい内部分岐トンネルを通ります。ちょっと怖い。

参考:長野県松本市の「入山トンネル」は、内部で道路が分岐してる珍しいトンネルだった

ss_IMG_1099
上高地への道路はマイカー規制があるのでバスじゃないとダメなんです

ss_IMG_1102
大正池を通ったら、もうすぐ終点の上高地

しかし、この時乗ったバスの運転手さん。相当なお話好きのようで、ひっきりなしに語りかけてきます。「次のトンネルを抜けたら左見ててくださいよ、滝が見えますからね」など、バスの車窓から見える景色について逐一解説をしてくれるのです。

しかし、運転手さんの声が届くのはバスの最前列くらいなもの。案内というよりむしろ、会話をしている感じでなんだか不思議な時間でした。県内でもいろんなバスに乗っていますが、あんなに喋る運転手さんに出会ったのは初めてです。名物運転手さんなのかな。


究極のカレーパンを食べる

ss_IMG_1088
ほぼ定刻どおりに上高地に到着

小雨もぱらついている感じがあったし、いまにも雨が降りそうだったので、ここでレインウェアを着用しました。普通のカッパやポンチョでも良いのですが、できれば山用のレインウェアが良いと思います。標高も高く気温が低いので、体温低下が防げると思います。

さらに、売店でビニール傘を購入。無いよりあった方が良いだろうくらいの気持ちで買ったんですが、ここで買っておいて本当に良かったです。いくらレインウェアがあっても、直接濡れるのと傘があるのとでは全然ちがう。

ss_IMG_1109
究極のカレーパンなるものが売ってました

ss_IMG_1117
パンの中にはカレーと半熟玉子。
確かに美味しかったけど「究極」と言うには山岡士郎並みの味でなければ…と思う。



雨の河童橋へ

ss_IMG_1104
100円で売ってる上高地の地図

バスターミナルから河童橋を目指します。と言っても、歩いて3分くらいの距離。

ss_IMG_1138
歩いてすぐに河童橋

ss_IMG_1163
河童橋から見る穂高連峰。雨でもキレイだからすごい

スコーンと抜けるような青空なら、緑も映えてすさまじく奇麗な景色なのですが、曇りだとこうなりますね。それでも地形の雄々しさが間近に感じられるのは、さすが上高地。眼前に迫る山々。そこから流れる来る川の様子が目に見えて感じられ、自然の審美を全身で受け止めることができます。(だいぶカッコ良く形容してみました)


河童食堂で山賊焼を食べる

ss_IMG_1145
河童食堂で昼食

ss_IMG_1158
五千尺名物 山賊定食(1700円)をいただきました

上高地の標高が1500mくらいなので、尺を単位にすると約五千尺。上高地では、何かと五千尺という言葉がキーワードとして使用されています。ホテルの名前にもなっていますしね。

ちなみに山賊焼きは、塩尻や松本の名物グルメ。鶏のもも肉をニンニクだれに漬け込み、片栗粉をまぶして油で揚げた料理のことです。鶏を揚げるから「とりあげる」と言われ、物品をとりあげる山賊の名前を使って、山賊焼きと言われています。すごいネーミングセンスだ。

なので、山賊焼きが五千尺名物かと言われるとちょっと疑問があるのも事実。しかも、塩尻や松本の市街地だと、もっとギンドロした豪快な山賊焼きが出てくることが多く、ここのは上高地仕様で上品に仕上げてる印象でした。美味しかったけどね。


明神池への道のりは動物のフンだらけ

ss_IMG_1146
河童橋を越えて明神池を目指します

雨が降っていることも考慮し、あまり欲張らずに目的地を明神池に決めました。

ss_IMG_1166
明神池までは3.3kmの道のりです

河童橋から梓川右岸ルートを通って、明神池を目指します。距離にして3.3km、時間にするとおよそ70分ほどかかるようです。平坦な道が続きますが、70分歩くのはそこそこ大変。それなりの靴や服装でないとキツいと思われます。

ss_IMG_1167
こんな道を行きます

ss_IMG_1173
きちんと整備されてます

ss_IMG_1206
川を眺めたり

ss_IMG_1191
水辺の景観を楽しみたいのですが、いかんせん雨足は強まるばかり

しかし、梓川右岸ルート。めちゃくちゃ動物のフンが落ちていました。それほど大きいものではないものの、あとあと現地のひとに尋ねるとサルのフンだという説が有力です。当然、フンがあるということは、それを踏んづけるひとも多いようで、いたるところで、フンを踏んだ跡を発見しました。

あまりひとがいない早朝にサルが動き回っていると思われますが、ちょっと注意が必要ですね。上高地はクマも出るから危険な場所なのです。

ss_IMG_1207
修学旅行生たちもフンをよけていました


明神池に着いた

ss_IMG_1216
見えたぞ明神橋

だいたい70分でようやく明神橋に到着。明神池はすぐそこです。

ss_IMG_1221
喜門次小屋を通り過ぎ

喜門次小屋というのは、上條喜門次という有名なガイドの方が明治13年に建てた山小屋。上條喜門次さんは、日本アルプスの山を世界に広めたウオルター・ウェストン氏の山岳ガイドを務めた方で、世界にもその名が広がっています。

そして、明神池へ。

参観料300円を支払って、明神池のほとりまで行きます。

ss_IMG_1230
明神池(一之池)

ss_IMG_1243
明神池(二之池)

明神池はかねてより信仰の聖地とされ、穂高神社の神域と言われていました。毎年10月には穂高神社奥宮例大祭として、「明神池お船祭り」を開催。祭りでは、平安装束に身を包んだ神官が、船で明神池を周遊し、その姿は一般にも公開されます。


梓川左岸ルートで帰る

ss_IMG_1269
そして帰路につきます

だんだん雨も強くなってきたし、なにより夕方に差し掛かって日も落ちかけてきます。あたりが薄暗くなってきて、精神的にも帰りたい欲求が出てきました。

河童橋から明神池までのルートとしては、先ほどの右岸ルートより左岸ルートの方が距離が短いようです。最初からこっちのルートにしておけば良かった。

ss_IMG_1285
梓川左岸ルートには幾つもトイレが設置されていました

ss_IMG_1282
トイレの中もキレイです

しかも、梓川左岸ルートの方がトイレなどの設備もしっかりと整備されていました。右岸ルートで見たような動物のフンもほとんど見られず、圧倒的に歩きやすかったです。

ss_IMG_1265
水量が増しているのに、それでもキレイな川

ss_IMG_1286
かなり雨、強いです

というわけで河童箸付近に戻ってきたのは16時過ぎ。雨は結構強くなってるし、観光客の姿も随分と減っていました。帰りのバスまでの時間を喫茶店で過ごすことにします。


5HORNでケーキ食べる

ss_IMG_1302
五千尺ホテルグループの5HORN

松本市で人気のスイーツ喫茶、5HORNが上高地にもあります。五千尺ホテルの1階にあるのです。

ぼくが信州大学に入学したころも松本パルコの1階に5HORNの店舗があり、いつかそこで女の子とデートするのを夢見ていました(結局、一度も行かなかった気がする)。そんなぼくが10年以上の時を経て、上高地の5HORNでケーキを食べようとしています。どーでもいいですが。

ss_IMG_1291
レアチーズケーキ(これ上高地限定メニューです)

あぁ美味しい。

窓の外は大雨です。雨に打たれる上高地を見ながら、優雅にケーキを食べる贅沢。2時間以上歩いたあとにこんなひとときが待っていることを考えると、レジャー感たっぷりの上高地も良いなぁと思えてきます。

その後、再びバスと電車を乗り継いで、松本駅へと帰りました。雨の上高地はこれでおしましです。


おわりに

雨の上高地は良かったかと聞かれると、そりゃ晴れてる方が良いに決まってる。けれど、雨だからこそ感じられる自然の良さもある(たとえばモヤがかかって幻想的に見えるとか、雨の雫が木々にかかる様子とか)ので、迷っているなら特にキャンセルしなくても良いんじゃないかと思います。

雨が降って落ち込むのではなく、雨が降ったからこその楽しみ方を考える。雨の方がアズマヒキガエルが出てくるかもしれない(そういうカエルが上高地にいるそうです)。上高地は雨でもそれなりに楽しめますよ!