
ずっと行きたいと思っていた白馬村のペンション・クヌルプに行ってきました。
クヌルプといえば、1994年に発売されたスーパーファミコンソフト『かまいたちの夜』の“舞台”になったペンション。まだ中学生だったボクはそのゲームにどハマりしていて、その頃から信州の雪山にある「ペンション・クヌルプ」に尊い憧れを抱いていたのでした。
あれから20年以上経ったいま。
その舞台となった場所に行くチャンスが訪れたので、せっかくだからと主人公の透になりきってみることにしたのです。『かまいたちの夜』はかなりブームになったゲーム。その存在を知っている人なら、きっと共感してくれるはず!

『かまいたちの夜』は、こんな感じのゲームでした(雰囲気で画面自作)
かまいたちの夜とは……?画面に出てくる文章を読んでいくって、今思うとあまりにシンプルすぎるのですが、当時としてはコレが画期的で、無数にある選択肢を正しく選ばないとハッピーエンドを迎えられないとか、隠しストーリーが展開されないとか、ユーザーを熱狂させる要素が散りばめられていたのです。
1994年にスーパーファミコン用ゲームソフトとしてチュンソフト社から発売されたゲーム。サウンドノベルという、当時としては画期的なゲームシステムが話題に。背景写真の上に「文章」と「人物の影」だけが表示され、時折現れる選択肢をプレイヤーが選んでいくことで物語が展開していくもの。真冬の雪山のペンションで起こる不可思議な殺人事件を解決していくのです。
作中に登場する主人公は「透」。ほんのり恋心を抱く真理とともにペンション「シュプール」を訪れた夜、怖い怖い殺人事件が起こってしまうのでした。
そのシュプールこそが、白馬村に実在するペンション・クヌルプなのです。

玄関にあったフクロウ!もぅこれ見ただけで興奮!

チェックイン用紙にはこんな項目まで!
チェックインの際に渡された用紙を見ると、「クヌルプを何でお知りになりましたか?」の欄に「ゲームソフトかまいたちの夜」という選択肢がありました。熱い!
実際のところ、20年以上前にヒットしたゲームでファンも多く、ネット上には「クヌルプに行った!」系の記事がわんさか出ています。かなり多くの人が『かまいたちの夜』でこのペンションを知って訪れているのでしょう。聖地だ聖地。ロビーには宿泊者のメッセージが書かれたノートがあり、中は『かまいたちの夜』ファンのものでぎっしり。自分もそうですが、昔のゲームの記憶って何年経っても色あせないものなんですね。

玄関入ったらこのロビー(すごい、ここがあの……)
きっと多くの方がこの景色を見て感動してきたことでしょう。長い年月が経っても、ゲームの世界観が実際のペンションにほとんどそのまま残っていたのは驚きでした。あの場所にいま自分がいるという奇跡。
あぁもう涙が出そう。

「見覚え」しかない客室(泊まったのは205)

「レストランとしてもやっていけそうだ」のあの食堂

超怪しい客・田中が食事してた席
また、事前の情報からある程度は知っていたのですが、料理がめちゃくちゃ美味しかったです。オーナーの奥様がお料理を作られていると思うのですが、どれもこれも手が込んでいていちいち美味しい。1泊2食付きで1万円ぐらいしましたが、十分納得できるものでした。この料理目当てに、また来たい。

夕食に出てきた前菜

本当に美味しい

ゲームにも登場したミシシッピーマッドケーキも食べました
そんなこんなで。
建物の中をジロジロ見ているだけでもゲームの世界に浸れて興奮するし、料理も美味しいし、それだけで大変満足できるのですが、ボクがやりたいのはあくまで「主人公・透」になりきること。
ということで、ここからようやく本題。
主人公の透になりきってみようと思います。

クヌルプを訪れるにあたってこんなものを用意

履いていきます

両足を……

両手を……

顔も閉じて……

できあがり!
これです、これ!!
かまいたちの夜に出てくる青い影の人物たち。
主人公の透も、相手役の真理も、犯人の美樹本も、怪しい田中も浪速の社長香山もみんなこの青い影として登場していました。影だから想像力も掻き立てられるし、恐怖心も増してくる。そういう演出効果が、この影に込められていたのです!

真理にマッサージしてもらう(確かゲームにこんなシーンあったぞ)
そうそう、こんな風に!!

文字を重ねるとより雰囲気が増す!
ゲーム中にあったシーンを再現することはモチロンのこと!

なかったシーンを作り出すこともできる!

そうです、ボクはいま透になりきっているのです

廊下に透

ロビーで会話する透

ソファに座ってくつろぐ透

事件を推理する透

階段を上がろう!
もともと20年以上前に発売された「かまいたちの夜」は、主人公・透になったつもりで透の目線から事件を解決していくゲームでした。長い年月を経て、今度はその舞台となったペンションにおもむき、自分自信が実世界の中で、主人公・透になりきることができたのです。
どこか、自分が特別な存在になった感覚も芽生えてきますし(全身タイツを着て目立ってるからということも大きな理由なのだけど)、もしここで事件が起こったら自分が解決しなきゃいけないという自立心さえ生まれてきます。
ただ。実際には、前が非常に見づらいこと。その他の登場人物がいないと非常に寂しい。など、色々と難点も判明したのですが、、、、なんだかんだで当時の自分に「お前はいつか透になるぞ」言ってあげたい!
ペンションを抜け出して。

白銀の世界で透になることもできます

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