
このシーン
実はコレ!長野県上田市に古くから伝わる食べ方で、『美味(おい)だれ焼き鳥』という名前で呼ばれたりするそうなんです。細田守監督の奥さんが上田市の出身で(だからサマーウォーズも上田が舞台になっていたりするわけですが)、奥さんの実家で見た食べ方に衝撃を受けて映画のシーンに取り入れたのだとか。
というわけで、実際にやってみよう!と思い、美味だれ焼き鳥を実践してみました。

グリルを使います
なんとなく鶏のもも肉を買ってきて、パプリカと長ネギを串に刺しました。グリルで焼くのが良いのかわかりませんが、グリルなんてそうそう使う機会も無いので、これをチャンスとばかりに初グリル。しばらく焼いて、適度にひっくり返したりなんかします。

焼けました
焼けました。なんとなくソレっぽいので良しとします。若干焦げているのはご愛嬌ということで。まー、ここは本題じゃないんですよね。

コレを用意!
焼き鳥のタレは、スーパーに行けばいくらでも売っているのですが、せっかくなので本場の「美味だれ」というものを使いました。信州上田に愛され続ける秘伝のたれ。なんてキャッチコピーも書かれています。上田市内で売っている特製のタレなのですが、通販でもやっているので、もし遠方の方は注文してみてください。
信州上田の味!美味だれ焼き鳥のタレ 鳥幸秘伝
ちなみに、「美味だれ」には「美味しい」という意味の他に、信州の方言で「おれたち(仲間たち)」のことを言う「おいだれ」という意味と、「追いダレ」という意味があります。「追いダレ」っていうのは、後から好みで味を足すっていうことなのだそう。というわけで、映画と同様、ガラスコップにタレを入れてここに焼き鳥を入れます。

そうそう、こんな風に

しっかり漬けます

美味そうすぎる
実際、食べてみてもスゴく美味しかったです。もちろん、どんな風にタレを付けるかで美味しさが変わるとも思えないので、きっと取り寄せた「美味だれ」が美味しかったのでしょう。とは言え、さらっと付けるよりタレがたくさん付いてしまうので、おのずと濃い味になると思います。焼き鳥はやっぱしタレだな~と思えるほど美味しかったです。
ただし!ちょっとだけ問題点が!既に気付いている人もいるかもしれませんが、やってみて分かったことが3点ほどあるので、書いておきますね。
問題点1

串の全部にタレが付かない
コップの大きさ、タレの量、串の長さなど美味く調節しないと、タレが均等にかかりません。適当にえいや!と思って実践すると、こういう課題が出てきます。
問題点2

1回やったらタレが減りすぎる
美味だれを、わざわざコップに入れて使ったので、1回で消費する(瓶から出る)タレの量がハンパじゃないです。上田の人はどうしているのでしょう?ずっとコップにタレを入れて置いたままにしているんでしょうか?できるだけ長細いコップを使う方が良いですね。…あんまり細すぎると焼き鳥が入りませんが。
問題点3

圧倒的に汚れる!
当たり前なのですが、タレがめちゃくちゃ付くので、そのままクチに運ぶまでの間に、タレがポタポタと落ちます。こればっかりはどうにもなりません。汚れまくるのです。もし食べる場合は100円ショップ等で売っているテーブルクロスを用意するか、新聞紙を敷くなどをした方が良いでしょう。

まるで子供みたい…
というわけで、アニメのシーンを再現しようと思いやってみたわけですが、なかなか問題点も多く、継続的にこの食べ方をするのは難しそう。でもきっと長野県民でも、映画を見て、上田の風習なんだと知らなかった人もいると思うので、一度はやってみても良いんじゃないでしょうか?!その際は、くれぐれも、下に敷くものだけは忘れずに!