
長野市戸隠に、戸隠化石地質博物館という場所があります。見た目がまるで小学校なのは、平成18年に廃校となった戸隠村立柵小学校の校舎をそのまま使っているから。小学校の校舎が博物館になっているというだけでも相当ワクワクするのですが、ココの博物館の展示はなかなかスゴいんです。

いきなりクジラがお出迎え

正面玄関を入るとゾウがいます

左足にバケツをかましていました(ちょっとゆるい……)
本来、小学校にはいろんな展示があったりするもので、校庭に二宮金次郎がいたり、理科室にガイコツがいたりするのですが、さすがにこんあ展示はありません。玄関に入るといきなり圧倒されること間違い無しです。

クジラの化石
門に飾ってあるクジラは作り物ですが、正面玄関を入ると戸隠で発掘されたクジラの化石がありました。……そう、海の無い県、長野県も元々は海だったということが証明されているんです。長野にもかつてはクジラが生息していたんですね(当時は「長野」という概念こそなかったんですけど)。

中は学校そのもの!

こういう踊り場を見るだけでも学校を思い出します

家庭科室!

音楽室?!

理科室!

魚が泳いでいます

理科室には剥製もいました
当然ながら学校なので、理科室があったり家庭科室があったりします。理科室では魚が水槽で飼育されていたり剥製があったりするのですが、音楽室などは施設内の休憩所として多目的に使われているようでした。

ホネベヤという謎の部屋もありましたが、鍵がかかっていました……
こんなノリで、学校という雰囲気を存分に味わいながら展示を見て歩きます。ちょっとした学園祭のようですね。じっくり見て歩くと結構な時間を費やすことにあると思われます。

しかし3階は空気が一転!

奇麗な博物館と化しています
博物館として活用されるにあたり、3階は大幅にリニューアルしたのだそう。学校感は廊下に残されているくらいで、教室はすっかり博物館でした。ここでは、信州が海だった頃のことや、世界で発見されている「化石」について学ぶことができます。

戸隠はこんな感じだったらしい……海の町です……
長野県が海だったというのは、県民にとっては結構衝撃ですね。言葉で聞くより、ココに来て実際の化石を見たり模型を見たりすることで、より一層の衝撃を得ることができると思います。

こんなクイズも用意されていました

正解は全く分かりませんが、めくると・・・

CDだ!!
このように、3階建ての校舎をフル活用した戸隠化石地質博物館。入館して展示を見ていると職員の人が話しかけてくれてハツラツと説明をしてくれ、化石や地質、そして戸隠という地域を愛している人が運営しているんだろうなと思い、嬉しくなりました。
ただ、この博物館で何を差し置いても見てもらいたいのはコチラです!!!

1階にある「さわってみよう!」のコーナー
1階の廊下におもむろに展示された「さわってみよう!」というコーナー。机の上にもじゃもじゃしたものが並べてありますが、いまいち何なのか正体がつかめません。何なら、自然のものなのか、作られたものなのかどうかも不明です。
そこで職員の女性に聞いてみると、「長野市の茶臼山動物園で亡くなった動物の皮を持って来ているんです」とのこと。上手く肉の部分を剥いで、剥製のように加工されているようです。

コレはライオンの腕!!!

このように腕に装着できるんです

なぜか親指が出ます(野球のグローブみたい)
ライオンの腕を装着した経験なんて今まで無かったわけですが、右腕だけでもライオンになるとちょっと自分が強くなれる気がします。腕だけ強いっていうファンタジーが、自分を特別な存在にさせてくれるんでしょうね。

これはトラ

ウサギもいました

目や耳、鼻がリアルです・・・・

ゾウの皮

左がモグラで、右がウリボウ
当たり前ですが、生きていたら絶対に触ることのできない動物の質感を体験できるというのは、かなり貴重。モグラなんてマトモに見たことさえないですからね。そんなモグラに触れられる機会は、ある意味ココにしかないのかもしれません。

そして極めつけは白いオオカミ!!!!!
その後、職員の方が持って来てくれたのは、なんと白いオオカミ。これは寄贈されたもののようですが、しっかりと目、耳、鼻、が残っていて、手足もくっきりとあるので本当に怖いくらいリアルです。子供達は、「もののけ姫だーー!」と、盛り上がるらしいのですが、オトナになるとこのリアルさが恐怖に変わってくるのだと思います。

頭から被るとこんな風になります(画像提供してもらいました)
化石や地質に始まり、ライオンの腕、オオカミそのものまで装着できるスゴい博物館。廃校という世界観も素晴らしいですし、是非行ってみてもらいたいと思えるスポットでした!!ちょっと長野市内からのアクセスも激しいですが、行く価値は絶対にありますよ!!
地質化石博物館ホームページ