
金箔に包まれたトイレがありました。
『金箔』とは、金を微量の銀や銅とともに金槌で叩いてごく薄く伸ばし、箔状態にしたもので、紀元前1200年頃にエジプトで製造が始まったと考えられているそうです。(wikipedia参照)
場所は長野県飯山市にある『奥信濃 展示試作館』の中。奥信濃の伝統的工芸品や土産品の展示販売を行っている場所なのですが、そこのトイレは金箔を一面に貼り尽くして作られているのです。なかなか全国的にも珍しいトイレだと思うので、飯山市の観光名所の中でも必見中の必見だと思われます。

この中に金箔トイレがあります
飯山市には仏壇通りと呼ばれる通りがあり、その両脇には仏壇仏具屋さんが立ち並んでいます。飯山市は「寺のまち」と言われるほどお寺がたくさん並ぶまち。そんなお寺が密集するエリアに仏壇屋が並び、仏壇通りとまで言われるようになったのだと思われます。
この展示試作館があるのも仏壇通りで、観光マップではしっかりと『金箔トイレ』と記載されていました。さらに、入口には『金箔トイレ』と大きく書かれ、地元としてもかなり推しているスポットであることは間違いなさそうです。
中に入ると「金箔トイレは、奥ですよ」と受付の方に言われました。

これが金箔トイレ、正式名を「純金極楽トイレ」というのだそう
実際、見てみると本当にトイレが金箔で包まれていました。男子トイレのドアには「殿様」と書かれていましたが、ここまで殿様という言葉がしっくり来る男子トイレは見たことがありません。ちなみに女子トイレは「姫様」でした。これも納得。

ツメでガリガリやっちゃダメという警告

金色に輝いてます

不思議な感覚……
元々は仏壇職人の方が作ったものだそうで、今でも年に何度かは町の人たちの協力で修復が繰り返されているのだそう。
おそらくは、普通のトイレだったものに金箔を張って作っているので便器や手洗い場等はいたって普通のものが備え付けられています。よくよく見ると汚れや剥がれもありますし、ムラが無いとは言えません。でも、なんだかその必死な手作り感が愛せる理由というか、町の人たちの息がかかっている気がして好感が持てます。

ウォシュレット付きでした

便座からの景色
実際に使用してみましたが、そこまで緊張感なく用が足せてしまいました。それというのも、手作りの哀愁があるからなのかもしれません。

用具室もありました

しかし、中には現実が待っています・・・
飯山市に行ったら、ぜひとも訪れてみてください。無料ですし、本当にトイレに行きたくなった場合も、気兼ねなく用が足せると思います。金運とか、上がるかもしれませんよ。
さわやか信州旅.net:長野県公式観光Webサイト